時刻は、１５時３０分。
そろそろ、嫁が帰って来るであろう。
ＩＣレコーダをこっそり仕掛けた。
ＩＣレコーダをこっそり仕掛けた。
嫁を尾行している探偵からも、温泉に寄って帰路に着いたようだと、
今日は証拠は取れないと思うとの途中連絡もあった。
そろそろ帰ってくるだろう。
結局、昼寝も出来ずにというか、眠くならなかった。
いよいよ、嫁がしっかり離婚理由を話すとのことで、
構えて待っていた。
・・
・・
．．．１５時５０分。家の固定電話が鳴る。
電話を取る、ガチャ。
おっとっと ：はい、***（おっとっとの苗字）です！
ガチャ、プー、プー、プー。
切れた。
明らかに、電話に出てたことを確認して切っているようだった。
おっとっとは、直感した。
たぶん嫁だ！自宅に居るかの確認をしたのではないかな？そう思った。
不倫相手Ｔ田も含めた仲間3人とトレランに出かけている嫁。仲間の車で行って
いるから、家の前で降りるはずだ。たぶん、おっとっとにＴ田と一緒なのを
見られたくないのだ。そう思った。
で、その５分後、嫁が帰ってきた。やはりな。
コイツ、悪質だな。
まあ、いい。今は、やりたいようにさせておこう。
お金の使い込みをして、不倫して離婚したいはずだが、
これから、嫁が離婚理由を話すことになっている。
何を話すのか。どんな理由なのか、聞いてやろうじゃあ～ないか！！<`～´>
おっとっとは、ソファーに座りテレビを見て待つ。
嫁は疲れているようだが、何だか機嫌がよさそうに帰ってきた。
黙っているおっとっと。
ちょっとニヤニヤしながら、
嫁 ： ちょっと、疲れたから。昼寝する～。
おっとっと ： ええっ？（怒）．．．．．．．．．あっそう。
さあこれから、話合いだ！って思っていたおっとっとは、ビックリすると同時に、
怒りがグイグイこみ上げた。
あの女、こんな人生の一大事にトレランしに、遊びにいくは、
キチット離婚理由話すっていうから、１日我慢して待ってるのに、
まず帰ってきて、呑気に昼寝するって言いやがった！！
マジ、殺す！オレの両親まで苦しめやがって．．．
人の人生、何だと思ってるんだ！？
家だって、オレの両親が一部協力してくれてるじゃないか！
その家に、オマエは８年も住んでいるんだぞぉぉ！！
怒りがピークに達した。
くぅぅぅ～<`～´>
嫁の胸ぐら掴んで叩き起こすしかねぇ、ナメられたもんだ。
おっとっとは、キレるとすんごい怖いらしい。友人たちは言っている。
嫁も言っていた。
なのに、その嫁にここまでコケにされるとは。
もう、ここで殺るしかねー！怒りをそのままブツけてやる！！
胸ぐら掴んで、引き回してやる！！この２週間の怒りぶつけたるわぁぁ！！
しかし、親父の一声を思い出した。
”頭にくるとは思うが、我慢しろよ。手だけは、絶対だすなよ。立場が逆転するぞ！”
くぅぅぅ～、我慢しなければ～、くっう～、キッチりカタ付けるために我慢なのかぁぁ～。
怒りが収まらず、実家に電話すると母が出た。そして嫁の状態を話した。
おっとっとは悔しくて声が震えていたが、それを聞いて母が泣いていた。
そして泣いている母が、
”今は、我慢しなさい。今は苦しいけどがんばんなよ。きっと上手くいくから。”
おっとっとも、それを聞いて涙が止まらなかった。
すまねー、母さん。オレがあんなバカ女と結婚したばっかりに．．．辛い思いさせて。
ごめんよ～。(T_T)
もう母に、誤るしかなかった。時間は、もう１７時を過ぎていた。
母に励まされ、少し冷静になった。そして、留めた怒りをどうしようかと思い、
夕食を作ることにした。あえての２人分。嫌味たっぷりで。
まあ、簡単なものだが、しっかり味噌汁も用意。メインの炒め物、汁物、サラダに、白米。
十分だろう。このくらいの夕食は、おっとっとは、いつもやっているので、
チョチョイのちょいだ。４０分ほどで完成。
戦争はこの後だ。しっかり食べておこう。
嫁は、敵対心むき出しだから、食べないかもしれんがね。
嫁は、まだ起きてこない．．．
１８時まで待って、先に食べ始めることにした。
そして１８時半ごろ、たっぷり約２時間半の昼寝をしたバカ嫁が起きてきた。
おっとっと、急いでＩＣレコーダ 録音スタート！！
嫁は、ダイニングテーブルではなく、ソファーに座りテレビを見始める。
おっとっと ： 夕食作ったから食べる？食べるならどうぞ。
嫁 ： うん、じゃあ食べようかな。
食うのかよ！ええ？よくわかんねぇ奴だな。そんだけ言い散らかして、
よく食べるなんて言えんな。プライドねーなぁ、コイツ。
離婚したいって言って、大暴れしてるのに、お前が作った飯なんかいらねー、
くらい言うと思ってたぜ。変なヤツだ。
まあ、いい。泳がせておこう。
つづく．．．
